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【2022年度最新】宅建とは?不動産人気資格の概要と宅建士の役割を徹底解説!

宅建とはどのような資格なのか?

不動産の資格として不動の人気を得ている「宅建」とはどのような資格なのでしょうか?

本記事では不動産業界で就職や転職に有利な資格としてよく紹介される「宅建」及び「宅建士」について概要を解説すると共に、取得した際のメリットやデメリット、宅建士の役割や仕事内容もあわせて紹介していきます!

宅建(宅建士)とは?

一般的に言われている宅建とは、正式には「宅地建物取引士」の事で、宅建試験は「宅地建物取引士資格試験」といいます。

主に不動産仲介業などで利用されることが多い資格であり、宅建業を営むものは事務所ごとに専任の宅地建物取引士をおくといった義務があります。宅建士にしかできない業務内容もあり、これが宅建の人気を支える要因の1つにもなっています。

宅建試験に合格すると宅建士として「不動産の売買や賃貸仲介」「重要事項説明」など宅建士のみに許された独占的な業務に従事する事が可能です。

不動産の取引など、慣れた経験のないお客様に対して不当な損害を被る事がないよう「重要事項を説明する」などの業務を行う者が必ず必要ですよね。そういったお客様の補助をするのがいわゆる宅建士という訳です。

宅建試験の受験資格

受験資格は特に制約がなく、年齢や学歴・国籍、経験等に左右されません。誰でも受験することが出来ます。

宅建試験の試験日時と合格発表

宅建試験の試験日時は毎年発表されますが、例年年間で1回、10月の第3日曜日に実施されるのが通常となっています。

令和3年の試験では、10月17(日)13時~15時の2時間で試験が行われました。合格者の発表は毎年12月の初め(12月の第1水曜日)に都道府県ごとに開示されます。

受験申込は少し早く、例年夏ごろ(7月中旬)には締め切りとなります。そのため、受験を考えている人は6~7月あたりに宅建試験の情報をこまめにチェックしておきましょう。

宅建試験の試験地

試験は全国で行われますが、原則現住所のある都道府県内で受験することとされています。受験会場は複数あると思いますので、最も行きやすい受験会場を選ぶのがよいでしょう。

宅建試験の問題形式と受験料について

宅建試験の受験手数料は7,000円(消費税非課税)であり、受験を行う場合締切日までにクレジットカード決済又はコンビニ決済のいずれかの方法で受験手数料及び事務手数料を払い込む事となっています。

試験の形式はマークシート方式であり、配点は1問1点の50点満点です。1問につき4つの選択肢が与えられており、この中から正解を1つ選んでマークする四肢択一式の筆記試験となっています。

試験時間は2時間と定められており、単純計算で1問当たりおよそ2分半で解かなければなりません。そのため、見直し等も考慮するならば比較的早めに解答する必要があります。きちんと勉強していないとふるい落とされる試験と言えるでしょう。

宅建試験の合格ライン

宅建の合格ラインは毎年多少変動しますが、例年30~36問程度が合格ラインとなります。確実に合格を目指すのであれば過去問で37点以上安定的に達成できるようになれば安心と言えます。

宅建試験の試験内容

宅建試験は、宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準が置かれており、その内容は土地や宅地の種別~法令や権利・税まで幅広く学習する必要があります。

以下、一般財団法人である不動産適正取引推進機構のホームページに記載されてある試験内容を抜粋します。

試験内容
  • 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
  • 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
  • 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
  • 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
  • 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
  • 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
  • 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。

不動産適正取引推進機構のホームページより引用

宅建を取得するメリット

宅建を取得するメリットは多数あります。

就職や転職に非常に有利!

宅建を持っている場合、言わずもがな不動産業界における就職や転職に非常に有利にはたらきます。不動産業界以外にも関連する建築関係や住宅メーカー等の企業でも優遇措置がある可能性が高いです。また、業種は違えど不動産という分野で繋がっているIT系の企業でも宅建のニーズは高まってきています。

不動産業界の就職・転職においては、不動産事務所は5人に1人の割合で宅建士を雇わなければならないという義務が存在しており、事務所の運営の為に宅建士は必須の存在となっています。そのため、宅建は就職や転職においてメリットが大きいのです。

学習した知識が人生で役に立つ

宅建で学習した内容は、実際に不動産を売買したり、賃貸を借りる時に非常に役立ちます。また、マンションやアパートに限らず「住宅」を購入したり売却したりする時にもその知識が検討材料になるでしょう。

特に土地を売買したり、新築を建築する場合は都市計画法や建築基準法、その他権利や法令に係る部分を知っておくと非常に便利です。不動産の売買は金額が大きく、売買後に後悔してしまうケースも多々あります。しかし、宅建の知識を持っていればそのリスクを減らすことは可能です。

宅建試験は他の資格とは異なりかなり実用的な知識を学習する事ができます。いつか売買する不動産やマイホーム購入の検討に向けて、取得しておくというのも一つの手段かもしれません。

独立開業や高収入の期待も

宅建士を取得する事で、資格のボーナスを貰えたり、業務内容の幅が広がる事で給料が上昇する場合があるでしょう。

また、宅建士を持っておくと自分で事務所を立ち上げて開業を行う事も可能です。

宅建は不動産業界のキャリアアップや独立にも欠かせない資格となっています。

宅建を取得する意外なデメリット

一方で、宅建士の資格取得にはデメリットも存在しています。

資格の登録や更新に費用がかかる

宅建試験に合格した後、宅建士として都道府県に登録する場合はその登録費用がかかります。受験して合格しただけでは宅建士として働く事はできず、この登録作業が必ず必要になります。

登録にはおよそ4万円ほどかかり、同時に宅地建物取引士証を発行した場合には、5年後にその更新が必要です。更新にはおよそ2万円ほどかかります。

仕業ですので、こういった費用面でのデメリットも存在しています。実務に従事しない方は大きなデメリットとなるでしょう。

宅建士として業務を行う場合、責任が生じる

不動産会社で宅建士として業務を行う場合、お客様に対して重要事項説明を行ったり、契約書を作成・チェックしたりする作業があります。その際、そういった業務に関しては担当した宅建士個人が社会的・法的な責任を負う事とされています。

例えば、重要事項説明の場面でお客様に対して「誤った説明」をしてしまい、その結果そのお客様に損害が生じた場合、その責任は宅建士がとることになります。

実際には会社が業務の補助をしたりダブルチェックを行う作業があるので、訴訟にまで発展するケースは稀ですが、こういったデメリットがあるという事も一応知っておいて損はないでしょう。

万が一の保険制度(宅地建物取引⼠賠償責任保険制度)もあるため、あまり心配する事ではありませんが、宅建士という職業は、それだけ重要な仕業であるという事が認識できます。

宅建士資格が人気の理由

宅建取得のメリットでもお話したように、宅建という資格は不動産業界で非常に優遇されており、就職や転職・給料アップまでそのメリットは多岐にわたります。

まず、不動産仲介の事務所には専任の宅建士を置く必要があるということ。

そして、実際に給料が上がったり業務内容が広がるため、現実的にメリットがある資格として取得される方が一定数存在しています。

また、試験自体も50問の四肢択一方式なので、分からない問題でもある程度推測できるという手軽さも人気の理由の1つかもしれません。

不動産の資格と言えば「宅建」と言われるほどスタンダードな資格となっているので、その認知度も高く、不動の人気を誇っている資格となります。

宅建の学習方法とその計画について

宅建の学習方法には大きく分けて独学またはそれ以外の学習方法に二分されます。

自分に合ったやり方で学習するのが良いですが、宅建は専門的で実用的な知識が必要になってくるため資格予備校等で実績のあるテキストを利用したり、誰かに教えてもらいながら進める等の学習法を強くオススメします。

資格予備校等は行くのが面倒だし費用が高い…と感じる場合はスキマ時間を有効活用できる【オンスク.JP】であったり、資格試験のオンライン講座【資格スクエア】等の安価でオンライン映像を視聴できるサービスを利用してみても良いかもしれません。

最も安価なのがスタディングであり、費用を抑えて誰かに教えてもらいたい方はこちらのサービスをオススメします。

さまざまなサービスがありますが、30年も続いている信頼と実績のあるユーキャンの宅地建物取引士(宅建士)講座が最もオススメです。まとまったテキスト・動画講義に加えて添削指導や質問などもできるため、初学者でも詰まらずに最後まで学習を進めることができます。

もちろん独学に自信のある方は、市販の教材を購入して独学で取り組んでも良いでしょう。

宅建は合格ライン確保が優先

宅建は覚える範囲が非常に多く、細かい部分まで詰め込んでいたら効率が悪いです。短期合格のコツは過去問を使って合格ラインを確保できたかどうか確かめる事。

限られた時間を有効活用するために、過去問を上手く利用して学習を進めていきましょう!

学習の間に定期的に過去問で何点をとれるか確認しながら学習のスケジュールを立てると良いです。

とにかく一周して、後から繰り返す

宅建は一度で覚えられるような内容ではありません。そのため、宅建の全体像をつかむためまずはテキストを大雑把に読み進め、一周しましょう。そして後から抜け落ちたところを確認しながら繰り返し学習を進めていきます。分からないところがあっても気にせず、1つの章ごとにどんどん読み進めていきましょう。

テキストにも例題や章末の問題があると思うので、そこは順番に解いていって下さい。繰り返すごとに合格へと近づきます。

宅建の勉強にオススメの書籍

宅建の勉強にオススメの書籍をいくつか紹介しておきます。

宅建はその内容にあまり変化が起きにくい資格ですが、近年、民法や宅建業法が大きく変わる事もありました。それに伴い、試験内容も一部変化しています。テキストは比較的新しいものを選ぶようにしてください。

みんなが欲しかった! 宅建士の教科書 [スマホ学習対応(例題付)] 2022年度 (みんなが欲しかった! シリーズ)

宅建のテキストでは非常に珍しい「フルカラー」「図解豊富」な「宅建士の教科書」になります。

初学者にも理解ができるようにイラストが沢山載っており、またフルカラーによって重要な箇所が一目で分かるようになっています。

これまでにない画期的なテキストになっており、実際非常に分かりやすいので、これ一冊でかなり合格へ近付く事ができるでしょう。

また、宅建士の教科書にはいつでもどこでも問題演習ができるスマホ学習に対応しており、掲載されている例題に加えて、一問一答型の基本問題100をスマホで確認する事ができます。電車などのテキストが開けない場所で隙間時間を有効活用し、勉強する事も可能です。

わかって合格(うか)る宅建士 基本テキスト 2022年度 (わかって合格る宅建士シリーズ)

こちらはTACが監修している人気の宅建テキストです。TACで培われた学習ノウハウが詰め込まれており、これ一冊で「わかる」「合格る」構成になっています。

こちらもフルカラーレイアウトであり、分野別に4分冊する事ができるので、持ち運びしやすい点が非常に優れたポイントとなっています。

初学者でもサクサク進められる構成になっており、試験で狙われるポイントや法改正箇所も目立つようなレイアウトになっているのは非常にたすかります。宅建を学習する際にオススメできる一冊です。

まとめ

宅建の概要やそのメリット・デメリット、人気の理由などを解説しました。

  • 宅建は不動産業界で重宝される資格
  • 宅建士にしかできない業務がある
  • 人生設計やキャリアアップにも役立つ
  • 合格するには過去問を定期的に行う事が大切

宅建試験は難しい試験と言われていますが、取得に価値のある資格であると断言できます。また、業務などで利用する予定がなくとも、自分のキャリアアップや知識の証明、人生設計等に役立つ資格となっています。

少しでも興味のある方は宅建試験を受験し、より良い人生の一歩を踏み出してみて下さい!