累計受験者が100万人を超える「ITパスポート試験」
業種を問わず、需要のある国家資格です。本記事では、非IT職でもITパスポート取得メリットがあることや資格の出題内容と資格の魅力について紹介します。
なお、ITパスポート試験概要についてはこちらをご覧ください。
ITパスポートの魅力とは?
近年知名度も上昇しており、人気のIT資格として知られているITパスポートの魅力とは一体どこにあるのでしょうか?その魅力と、社会人がITパスポートを取得すべき理由について解説していきましょう。
ITパスポートは価値ある国家試験
ITパスポートは2009年に試験が開始されてから、受験者は増え続けており、2021年現在の受験者は、累計100万人を超える人気資格となっています。
ITパスポート試験では、社会人にとって必要不可欠な知識が幅広く出題されます。例えば、IT知識の他、企業法務やコンプライアンス、マネジメントに関する知識が出題範囲になっています。
ITパスポートは、これらの知識が身についていることを客観的に証明できる、価値のある資格試験です。また、IT系業務についている人にとっても、基礎的な全体像を学べる構成になっています。
主催団体によると、ITパスポート受験ターゲットは「情報技術を活用する業務を行う職業人」ということですので、いまやすべての社会人に当てはまるでしょう。
社会人がITパスポートを取得するべき理由
情報が欠かせない社会構造の現在、情報の扱い方やシステムの把握、自動化推進のために必要な知識が、業種に関係なく要求されるようになりました。
具体的には、オフィスツールを活用するためにコンピュータシステムやネットワーク、情報セキュリティなどを理解しておく必要があります。さらに、企業活動全体を理解することが求められます。
多くの企業では、別の部門であっても顧客データや業務に必要なネットワークを共有して企業活動が行われています。そのため、自分の担当業務だけではなく全体を見渡すことで、より良い成果を生み出せるようになります。これが非IT企業でも取得が推進される理由です。同時に、ITパスポートで学習する内容はこれらITの常識に深く関わっており、社会人全員が持つべき共通知識であると言えます。
業種別の受験者データ
現代企業において、業種に関わらず、ITと経営などに関する総合的な知識が求められています。下図はITパスポートの応募者データです。IT系・文系・理系に関わらず、ITの基礎知識の取得が必要だということがわかります。

このようにITパスポート試験における応募者数では、非IT企業従事者がIT企業従事者を上回っていることがわかります。
学習内容は非IT企業にも関係ある!
先程も記した通り、ITパスポートの学習内容はITの常識に深く関わっており、それ自体が社会人が持つべき共通知識であると言えます。
そのため、IT人材・非IT人材に関わらず、ITパスポートの学習内容は社会において非常に役に立つのです!
ITパスポート試験は非IT職の人材にも必要
もともと「ITパスポート」の由来は、IT化が進んだ現代社会に羽ばたくためのパスポートという意味が込められて誕生したとのことです。現代社会人にとって欠かせないITスキルが証明できます。
ITパスポート資格は、IT業界にも非IT業界にも欠かせない知識をバランス良く習得している証明になります。企業の社会的責任・経営戦略・コンプライアンスなどはIT活用に欠かせない知識です。これらを体系的に理解することで職務遂行能力や問題解決能力がアップし、さまざまな業務に生かせます。
難易度が高くない国家試験ですが、IT業界ではもちろん、非IT業界からも需要のある価値ある資格なのです。業種を問わず、社会人や学生、転職活動をする人など立場に関わらず挑戦するべき資格とされています。
ITパスポート試験の出題内容
非IT職でもITパスポート試験が役立つ理由を、試験内容からみてみましょう。
ITパスポート試験では、出題科目が3分野に分かれています。
- 「ストラテジ系」(企業と法務・経営戦略・システム戦略等)35問
- 「マネジメント系」(プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント等)20問
- 「テクノロジ系」(基礎理論・コンピュータシステム・技術要素等)45問
IT知識と企業組織を体系的に学習できるのがITパスポート試験の魅力です。ITに関する正しい理解が身につくのため、IT職・非IT職に関わらず多くの社会人が受験しています。
ITパスポート資格取得メリットは?
ITパスポート資格取得のメリットは様々です。まず、国家試験なので認知度は抜群です。社会人が備えるべき知識を身につけている証明になるので、就職や転職・部署移動などの希望を出す際にも評価指標となります。
また、ITパスポート試験に出てくる用語は、IT以外のシーンでも広く活用されています。特にマネジメント分野に出題される内容(例:インシデント管理、プロジェクトスコープ)等は、意味を知っていれば職務目的や業務内容を理解しやすくなります。
ITがベースとなる企業が増えているので、多彩なシーンで資格取得を通して得た知識が役立つことでしょう。わからない用語が減ると職務上のストレスも軽減され、モチベーション維持の効果も期待できます。
収入アップにつながる可能性もあります。企業内にITパスポート合格者が増えれば、企業全体の業務効率化、業績向上につながることが期待されます。その為、ITパスポート資格の需要拡大とともに、資格手当が支給される企業が増えています。
- 就職や転職などでアピールできる
- ITを活用する構造的な考え方ができる
- IT用語とビジネス用語がわかる
- 業務を効率化できる
- 資格手当対象となる場合がある
このようなメリットがあるので、時間のない社会人でも、通勤時間などを利用して取得すると業務の幅が広がるでしょう。より効率よく短期間で学ぶなら、スキマ時間を有効活用できる【オンスク.JP】などのオンライン講座等を検討しても良いでしょう。
初心者向け「IT資格」は他にもある!
ITパスポートの受験を検討している多くの人は「ITパスポートと他資格との違いが何か」気になっているようです。
結論としては、ITパスポートは企業の一員として必要不可欠な資格で、他資格は担当業務についた時など、必要に応じて取得することが望ましいです。
IT初心者レベルの人が検討候補に入れる資格として「日商パソコン検定」「MOS」が挙げられます。また、ITパスポート合格レベルの人が、ステップアップ資格として候補に入れる資格が「基本情報技術者」です。
他に、従来から人気を誇るIT系資格を例に挙げて概要をみてみましょう。
日商パソコン検定
日商PC検定とは、日本商工会議所主催の資格試験です。実務に即した試験内容で、ネットワーク利用を前提としたデジタルスキルが出題されます。
日商PC検定試験は、3科目が独立した試験で必要に応じて受験が可能。試験3科目には「文書作成」「データ活用」「プレゼン資料作成」の三分野があります。
初心者なら基礎から学べる生涯学習のユーキャンなどを用いた通信講座がおすすめです。
MOS
MOS資格とは、マイクロソフト社主催の検定試験です。パソコンを使う企業では、欠かすことのできないマイクロソフト・オフィスツールの活用スキルが出題されます。
MOS資格の科目には「Word」「Excel」「PowerPoint」「Access」「Outlook」があります。これらのツールを活用できれば、作業が早くなったり、魅力的な資料を作成できたり、仕事スキルの向上が図れます。
試験対策もスキルも同時に学べる通信講座を検討するとよいでしょう。特に、1ヶ月〜合格を狙えるユーキャンのマイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)講座がオススメです。
基本情報技術者
基本情報技術者試験は、ITパスポート試験と同じくIPAが主催する情報系の資格試験です。ITパスポート試験のステップアップ資格の代表資格とされています。
情報処理技術者試験の難易度は、下図のように区分されており、基本情報技術者試験はレベル2に位置づけられています。

試験の内容は、コンピュータシステム・情報セキュリティ・データ構造とアルゴリズム・ソフトウェア設計と開発等が範囲とされます。ITパスポート試験に出題されるストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野を、さらに細かく噛み砕いた内容となっています。
ITパスポート試験では、ITを利用する立場として必要な知識を問われました。基本情報技術者試験では、ITを提供する立場として必要な知識が問われます。
技術的なIT基礎知識を習得できるので、IT職はもちろん、非IT職でも、プログラムやアルゴリズムを理解した方が業務を進めやすいといった立場の人に需要があります。
基本情報技術者試験はITパスポートと比較して範囲が広いので、隙間時間も学習できるオンライン講座がおすすめです。
最近ではスマホだけでも学習できる難関資格・国家資格を目指す方のためのオンライン資格講座「スタディング」も多くのユーザーに支持されており、これのおかげで合格した!という声もチラホラ挙がっています。
まとめ
ここまで、ITパスポートの需要や取得メリット等を紹介しました。
- ITパスポート試験は、社会人に必要な知識を網羅的に習得できるので人気がある
- IT企業受験応募者数よりも、非IT企業受験応募者数のが多い
- ITパスポート試験は、評価の高い国家試験なので取得メリットがある
等の情報をお伝えしました。学習の成果が出やすい国家試験です。是非チャレンジしてみてください。