基本情報技術者で行われるCBT方式について解説していきます。以前の基本情報技術者試験との違いや移行したことによるメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
2020年に基本情報技術者試験が筆記試験形式からCBT方式へと移行しました。CBT方式への移行により、基本情報技術者試験の受験者の多くが戸惑ってしまったかと思います。
この記事では基本情報技術者試験がCBT方式へ移行したことによる変更点やメリット・デメリットについて解説していきます!
CBT方式っていわゆるパソコンで受ける試験ですよね?
その通りじゃ。ただし自宅のパソコンでできるわけではないから注意が必要じゃ!
2023年から始まる基本情報技術者試験の新方式に関してはこちらの記事で解説しているので併せてご覧ください。
CBT方式とは
CBT(Computer Based Testing)方式とはコンピュータを利用して行うテスト形式のことです。
受験者はパソコン上で氏名や解答の入力を行い、全てがパソコン上で完結します。ただし、自宅のパソコンで受けることができるわけではなく、あくまで試験会場の中にあるパソコン上での操作が必要になります。
紙でやっても同じな気がしますけど?
CBT方式は受験者と採点者の両方にメリットのあるテスト形式なのじゃ。詳しく解説していくぞ!
基本情報技術者試験での変更点と共通点
様々な資格試験でCBT方式が採用されていますが、基本情報技術者試験での変更点とそれにともなって変化したこと、そして今までと変わらない共通点などについて解説していきます。
基本情報技術者試験での変更点
まずはCBT方式に変更したことによる基本情報技術者試験の変更点について詳しく解説していきます。
会場が柔軟に選べるようになる
これまでの基本情報技術者試験の試験会場は全国主要62都市で開催されてきました。今後はCBT方式へ移行したことにより1つの会場へ集められることなく柔軟に試験会場を選ぶことができます。
試験会場の場所は基本情報技術者試験のCBT方式を運営しているプロメトリック社のサイトから確認することができます。
自宅からの最寄り駅が会場なら便利ですね!
試験日時を自由に選ぶことができる
CBT方式へ移行したことにより、自分の都合に合わせて日程を選ぶことができるようになりました。
それに合わせて、これまで基本情報技術者試験は毎年4月(春)と10月(秋)の2回行われ、春期、秋期と呼ばれていましたが、今後は上期、下期と区別されることになります。
実際の2021年下期の日程は下記の日程で行われました。
試験区分 | 申し込み期間 | 受験期間 |
午前試験 | 2021年9月6日(月)〜2021年11月17日(水) | 2021年10月1日(金)~2021年11月22日(月) |
午後試験 | 2021年9月6日(月)〜2021年11月22日(月) | 2021年10月1日(金)~2021年11月28日(月) |
申し込み期間と受験期間が一部被っているのに違和感がありますね!
試験の点数をすぐに確認することができる
以前の基本情報技術者試験では合格発表まで約2ヶ月待つ必要がありました。
しかし、CBT方式へ移行したことで受験後にすぐ自分の点数が確認できるようになりました。合格発表自体は約2ヶ月待つ必要がありますが、事実上の合格発表がすぐに行われることになります。
自分の点数がすぐにわかるのは嬉しいです!
基本情報技術者試験での共通点
ここからは、CBT方式に移行しても変わらず残っている、以前の基本情報技術者試験との共通点について詳しく解説していきます。
なお、基本情報技術者試験の試験情報については、こちらの記事に詳しくまとめています。
試験範囲について
基本情報技術者試験の試験範囲自体の変更は特にありません。試験自体も午前試験と午後試験が行われることは変わりません。
勉強する内容も変わらないぞ!
合格基準について
合格基準も変わりません。午前試験、午後試験ともに100点中60点を取ることが合格の条件になります。
午前試験の免除制度について
基本情報技術者試験は特定の講座を受けることにより午前試験が免除される制度がありますが、そちらも以前と変わりません。
CBT方式のメリット・デメリット
次にCBT方式へ移行したことによる受験者のメリットとデメリットについて解説していきます!
CBT方式のメリット
まずはCBT方式へ移行したことによるメリットを解説します。
前提として、CBT方式へ移行したことにより基本情報技術者試験の合格率は大幅に上昇しました。それぞれの年の合格率を下記の表にまとめました。
2019年春期 | 2019年秋期 | 2020年下期 | 2021年上期 | |
応募者数 | 77,470 | 91,399 | 60,411 | 37,048 |
受験者数 | 54,686 | 66,870 | 52,993 | 32,549 |
合格者数 | 12,155 | 19,069 | 25,499 | 13,544 |
合格率 | 22.2% | 28.5% | 48.1% | 41.6% |
2020年のCBT方式への移行を境に合格率が40%以上に上昇していることがわかります。
合格率上昇の背景には下記のメリットの影響が大きいと考えられます。
合格率が40%超えるのはすごいですね!
試験内容は変わっていないことを考えると、CBT方式が試験外のマイナス要素の削減につながったと思われるぞ!
会場までの移動が便利になる
CBT方式に移行したことにより会場の選択が柔軟に行えるようになりました。それにより受験者がこれまで感じてきた会場までの移動によるストレスや会場を間違えるといったミスが減るようになりました。
朝起きて遠くの会場に向かうのは大変ですからね!
最寄り駅なら会場に遅刻する心配もなくなるぞ!
試験日時をずらすことで可能
CBT方式に移行したことで試験日時を午前試験と午後試験で別日にずらすことが可能になりました。
以前の試験では午前試験と午後試験が同日時に行われたことにより、長い試験時間に対して集中力を保つことが大変でした。
今後は午前試験と午後試験で別日にずらすことで集中力を保つことや疲れの軽減をすることができ、さらにそれぞれの試験に合わせた勉強をすることが可能になります。
午前試験と午後試験の日時をずらせば、それぞれの対策ができますね!
試験時間をずらせば、朝集中できる人は朝に、お昼に集中できる人はお昼に試験を受けることができるぞ!
合格したかがすぐにわかる
CBT方式では自分の試験の得点をすぐにオンライン上で確認することが可能です。それにより午後試験を受ける際に午前試験ができているかなどの不安が解消されることになります。
極端な話としては午前試験で不合格がわかった場合、午後試験を受けずに帰ってしまうことも可能です。
午後試験受けている時は午前試験に合格したかが心配になっちゃいますからね!
昔は自己採点で合否を判断してたが、今ではその必要も無くなったぞ!
CBT方式のデメリット
CBT方式への移行によるメリットが存在するのに対し、デメリットも存在します。そのデメリットについて解説していきます。
会場の予約が取れるかわからない
基本情報技術者試験では今後自分で試験日時と会場を抑える必要があります。逆に言えば予約できなければ試験を受けられない可能性も出てきます。
特に週末や期限ギリギリの日には受験者が集中するため、会場の予約が困難になります。
早めに日程を調整し、会場を予約する必要があるということです。
会場の予約ができなくて試験を受けられないなんてことも…
遠くの会場を選ばなければいけなくなるかもしれないから注意が必要じゃな!
過去問が公表されなくなる
これまでの基本情報技術者試験では試験後に問題が公表されてきました。さらに言えば、直近の過去問の類題が試験でも出題されてきました。しかし、2020年以降、過去問の公表を行わないことになりました。そのため直近の過去問による試験対策を行うことが難しくなります。
CBT方式では受験者それぞれに対して問題が作られ、それぞれ問題が少しずつ違います。過去問が公表されないのは受験者それぞれで試験問題が違うからだと予想されます。
直近の過去問の内容が分からないのは不安になっちゃいます!
問題集によっては予想問題がついてくることもあるから、それを使っての対策が重要じゃな!
今後試験勉強をする際には、参考書などについてくる予想問題などを解くことが有効になってくるのではないでしょうか。そのため、予想問題がついてくる参考書をオススメします。
新方式の基本情報技術者試験でもオススメしたい参考書を下の記事でまとめているので是非チェックしてみてください!
マークミスの確認などが不便
CBT方式は普段私たちが行ってきた紙と鉛筆によるマーク試験とはかなり違います。紙上の試験ではマークのし忘れを一目で確認できますが、CBT方式でそれぞれページを遷移して確認する必要があるため、不便になります。
特に午後試験での選択問題のマークミスはよくあるため、より一層の注意が必要になります。
紙の試験に慣れていた方には不便になるってことですね!
計算式の記述が面倒になる
以前の基本情報技術者試験では問題用紙に直接計算式を記入することができました。午後試験の長文問題でも重要なところに線を引くなどが可能でした。
一方でCBT方式では計算用紙が別で渡され計算することになります。そのため過去問をプリントアウトするなどして問題用紙に計算式を書いていた人は少し戸惑うかもしれません。
PCの画面と計算用紙を行ったり来たりするのは面倒ですね!
午後試験に関してはCBT方式でもWeb上の機能で問題文に線を引くことができます。しかしこれに関しても慣れが必要です。
スタディング基本情報技術者コースを購入すれば、CBT試験に限りなく近い直前対策模試というものを受験することができます。
このようなオンライン学習サービスを初期の学習段階から利用することによって、本番で緊張・失敗することなく、より合格に近づける事が可能です。
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基本情報技術者試験自体の難易度は変わってないぞ!勉強を怠ることのないようにするのじゃ!
まとめ
本記事で紹介したことのポイントを見ていきましょう。
- CBT方式とはコンピュータを利用して行うテスト形式のこと
- CBT方式に移行してのメリットが大きく、合格率が上がっている
- デメリットに関しても事前準備や慣れで突破が可能
CBT方式になっている今は基本情報技術者試験に合格するチャンスかもしれません!
CBT方式はまだ始まったばかりじゃ。現在の合格率を鑑みて問題内容も変わってしまうかもしれん…
今が基本情報技術者試験に合格するチャンスなんですね!!
基本情報技術者に合格するための勉強法や対策についてはこちらにまとめているのでぜひご確認ください。
CBT方式の見直しが行われる前に、基本情報技術者試験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?